車を売ると言っていないのに車を持っていかれた

車を売る場合は、業者との間で売買契約をむすびますが、その際に稀にトラブルとなる場合もあるようです。

今回ご紹介するトラブル・ケースは、売買契約をする前段階の査定を依頼をしただけで車を持っていかれたという事例です。

査定を受けただけですから、とうぜん売買の契約書も無い状態で起こった、信じられないようなトラブルです。なお、この事例は「国民生活センター」に寄せられた相談内容を基にしています。

査定を受けるつもりで業者に電話した。次の日に担当者が家に来て車を見て、最初は「0円」と言っていたが、あちこち電話し、「修理にいくらかかるか、修理工場を調べる」と言って車を持っていってしまった。

車を持っていくときに「売るか売らないかは価格がわかってから決める」と言ってあったのに「10万円で売れた」と電話があり、担当者が家に来たときには契約書も用意してあった。

親に連絡してから決めたいと言っても聞いてもらえず、「既に客と話しがついているのでサインしてくれないと困る」と契約を迫られ、疲れて応じてしまった。次の日、友人と一緒に店に話し合いに行ったが、車がどこにあるかさえ教えてもらえない。

とにかく信じられないような内容ですが、契約もしていないのに、勝手に車を売却してしまうという詐欺にも値するような事例だと思います。

売買の契約をしていない段階ですから、車の所有者は相談者本人です。つまり、買取業者は、所有者移転の手続きも行っていない、他人の車を本人の承諾もなく勝手に売ってしまったのですから、これは法的にみても問題のある行為でしょう。

車の売買には気をつけて

この相談者の場合は、業者に迫られて契約書にサインしてしまったようですが、ここは断固応じるべきではありません。「サインしてくれないと困る」と業者が言ってきても、そもそも間違いをおかしているのは業者側ですから、困ると言われても、そんなことはこちらには関係ありません。

また、今回の相談者が20代の女性ということも、業者に甘く見られた可能性があります。ですから、こういう場合は、一人で対応せず、友人や親・兄弟など信頼のおける人と一緒に対応するということが有効になります。

注意
ひとたび契約してしまえば、原則としてクーリングオフなども利用できませんから、車を取り戻すのは、さらに困難な状態となります。解約すると言えば、キャンセル料を請求されることになりますから、車の売却契約は慎重にしなければなりません。

先の国民生活センターによると、「中古車不足を背景に強引な買取が、一部の業者で行われている」としていますので、車の買取を依頼する場合は、この事例を教訓に、「契約してない車は持っていかせない」「できれば家の人や友人などと一緒に対応する」「トラブルになりそうなら公の機関に相談する」ということを徹底していくと良いでしょう。

なお、このようなトラブルに巻き込まれた場合は、自分だけで解決しようとせず、必ず最寄の「国民生活センター」に相談してください。