まず、委託販売とは、車を売りたい人が販売店に依頼し、他の中古車と一緒に店頭に展示してもらい、買ってくれる人が現れるのを待つという販売方法のことです。
販売店に車を売却するのではなく、売れるまで預かってもらう形式なので、売れれば業者の手数料を引いた額が自分の手元に残ることになりますから、買取業者に売却する場合よりも高く売れる可能性があります。
ここまでみてくると、高く売れそうだし、場合によっては売れるまで乗っていられるしと、良いことずくめのようですが、気を付けなくてはいけないこともあります。
必ず売れるとは限らないのに費用はかかる
車を預け展示販売してもらう形式では、次のような手数料が必要になります。
委託販売料金
- 展示費用
- 販売手数料
- 事務手数料
展示費用に関しては、一定期間は無料としている業者が多いようですが、その期間を過ぎると1ヶ月当たり5,000円程度の費用がかかります。無料期間は、3ヶ月程度となっていて、それ以降は、売れなくてもこの費用が発生します。
ですから、長期間に渡って売れ残った場合は、この費用だけが増えていくことになり、結局、車は売れずに費用だけ払って終わったということもありえます。
中古車の市場価格は、年間で10%とか20%の単位で下がっていきますので、年をまたいで売れ残った場合は、車両の売却価格の見直しが必要になる可能性があります。
人気車種でもない限り、そう簡単には売れませんので、そうなれば、せっかく高く売ろうと思って委託販売をしているのに、結局は、売れずに業者に安い値段で買い取ってもらったということにもなりかねません。
参考までに、委託販売で車が売れ残る割合は60%程度もあるそうです。人気の車種、車の状態が良い、走行距離が短いなどの好条件が揃っている車であれば、容易に売れるかもしれませんが、それ以外の場合は、かなりの確率で売れ残るようです。
販売手数料は、車が売れたときに、その売却額の10%程度が差し引かれます。
また、業者に依頼してオークションに出品してもらい売却する場合は、売れても売れなくても、別途、出品手数料が必要になります。
結論としては、依頼して直ぐに売却できれば高く売ることも可能ですが、なかなか買い手が付かない場合は、車の価値は下がるし、売れなくても経費はかかるしと、持ち出しの費用ばかりかさむことになります。
もし、委託販売をするのなら、これらの「売れなかったときでもかかるな費用」のことなども含め、車を売るのに損をしないよう考えておくことが大事です。